Jean Paul Gaultier(ジャン=ポール・ゴルチエ)の新しいクリエイティブ・ディレクターであるDuran Lantink(デュラン・ランティンク)とはどんなデザイナーなのか

1980年代から2000年代に活躍したフランス出身のデザイナーである(ジャン=ポール・ゴルチエ)、彼の名前を冠したブランドは世界的に影響力がありました。

近年は2015年春夏コレクションを最後にプレタポルテ(既製服)から撤退してブランドとして表舞台から段々と姿を消していきました。

オートクチュール・コレクションは引き続き継続していましたが、創業者であるデザイナーのJean Paul Gaultierが2020年春夏オートクチュール・コレクションを最後に引退されました。

その後はゲストデザイナーを迎えて細々とブランドの活動が継続されていましたが、先日まで彼の独特な前衛的なファッションセンスにより一世を風靡したブランドを後継するものが現れずにいました。

オランダ出身の現在37歳の世界で最も注目されいる前衛的なデザイナーがブランド復活に向けてJean Paul Gaultierを正式に受け継ぐことが発表された。

Duran Lantink(デュラン・ランティンク)は幼いころから奇抜な衣装を好む人々に囲まれて過ごし、家にあった衣装や生地を用いてファッションを創作するほどでした。

デザイナーの名前が世界的に有名になったのは2018年にJanelle Monáe(ジャネール・モネイ)のPynkのミュージックビデオで女性の恥部を模った過激なパンツをデザインしたことがきっかけです。

既存の性別や性的指向の枠組みに当てはまらないということを表すクィアネスが受け入れる環境で育ちまた、クィアネスが彼の一部であると明言しているデザイナーの自己表現であったと考察されます。

Janelle Monáe / Pynk

Duran Lantinkというデザイナーの名前を冠したブランドは既に2019年ごろには活動していたが例のウィルスのパンデミックを契機に流れに乗れずにいた。

パリファッションウィークの2023年秋冬コレクションで待望のファッションショーが開催されてからその才能が類稀のないものと世界に認識されます。

現在の高級ファッション業界は無難なデザインで落ち着いているが、ひと昔前の前衛的なファッションブランドが台頭していたころを彷彿とさせるデザイナーです。

2023年にANDAM特別賞、2024年にLVMHプライズのカール・ラガーフェルド賞を受賞するなど現在最も勢いがあります。

独特な感性からデザインされる大胆なシルエットが特徴の奇抜なスタイルが魅力です。

最新のパリファッションウィークで発表された2025-2026年秋冬コレクションは野生動物を模したルックで溢れていました。

大量の書類を処理している現代のオープンオフィスのなかで野生動物を着飾ったモデルがランウェイを駆け巡るのは非常にエッジが効いています。

理性的に厳密なスケジュールに沿ってまるで機械のように働く人間という動物と自由気ままに歩き回る野生動物の対比が興味深いです。

2025-2026年秋冬コレクション

Jean Paul Gaultierの復活に注力するためDuran Lantinkのブランドは一時休止されます。

オートクチュールとプレタポルテ(既製服)部門を統括予定で、2025年9月に発表される2026年春夏ファッションウィークで初コレクションが発表されます。

Jean Paul Gaultierのことを「天才で表現の自由への扉を開いた世代のデザイナーであり、ラディカルなファッションビジョンと独自の専門性を兼ね備えたブランド」と述べています。

さらに「常に既存の規範に挑戦し続けるメゾンであり、あらゆる文化を融合させ、永続的なクリエイティブムーブメントを生み出すことで、ファッションの限界を超えている。服の言語、そして街での着こなし方を再定義する存在」とプレスリリースで続けています。

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