Arpa Studiosは創業者の共感覚を基にしたフレグランスブランド
イソップで調香師として働いていたBarnabe Fillion(バーナベ・フィリオン)が2020年にArpa Studiosを設立しました。
彼はイソップに在籍していたころから共感覚の美しさを広めようと様々なアーティストやブランドとコラボレーションを実施してきました。
Arpa Studiosはその彼の思いが純粋に詰まった香水といえるでしょう。
SYNESTHESIA(シネステジア):共感覚とは
ある刺激によりほかの別の感覚を引き起こすことは経験がある人も多いと思います。例えば恋人と同じ香水を嗅いだとき恋人との思い出がフラッシュバクして蘇ることがあります。強い感情を感じた時の感覚というのはその感覚とともに記憶に残りやすい性質があります。
これとは全く違く、ある感覚が記憶とは別の感覚を引き起こす人がまれに存在します。例えば、ある匂いを嗅いだ時、その香りの色が見えたり、音が聞こえたりします。記憶にある特定の感覚だけでなくある感覚が別の感覚を呼び起こすことを共感覚と呼ばれています。
新しい香りの世界を全身で感じる
Arpa Studiosでは共感覚の共感覚の研究施設でもあります。ノイズが入らないように最も純粋な天然素材を用いてその香りが持つ色や質感を感じ、音に耳を傾けて、全身で感じて調香されています。
それぞれの香水にはその香りのイメージの写真や音楽が添えられておりホームページでも確認することができます。
とくに音、すなわち空気の振動とそのほかの知覚との対応について実験的に行われています。電子音楽を制作した人なら知見があると思いますが、音を合成する装置あるシンセサイザーはサインやコサイなどのシンプルな波形を合成して複雑な音色を表現しています。
香りも同様に最もシンプルな天然素材の香りの波形を分析していき、時間とともに香りがどうのように変化していくのかなども波形の変化で表現することができます。香りの合成、すなわち調香することで新しい音色をもつ香りを表現することもできます。
ブランド名のArpaはシンセサイザーなどの電子楽器を制作していたArp Instrumentsが由来となっています。
Arpa Studiosのグローバル拠点
フランスのパリに本拠に構えて、創設者のBarnabe Fillionの関わりの深い日本と、故郷であるメキシコにもスタジオを持っています。
パリ
Arpaの本拠地であるパリでは音と香りとの関係の共感覚の研究が行われています。1929年に制作されたWestern Electric社の16Aスピーカーという貴重な機材が揃っています。
様々なモジュールを組み合わせて独自の音色を制作するアナログの機材をもちいて香りにおける調香の過程と一致します。どの電子楽器を制作していたArp Instrumentsが由来となっています。
京都
現代における香りの楽しみ方は香水、アロマキャンドル、ホームフレグランスなど多様化していますが、日本独自に体系化された香道という伝統的な香りを鑑賞する文化があります。
かつての首都である多くの古の文化を現代まで受け継いで古都京都には、香道の文化が色濃く受け継がれています。
香道は香りを「聞く」という表現で香りを通して自然と一体化するという概念があります。
香道における香りを「聞く」という姿勢はArpa Studiosに深く受け継がれており、香道の聖地である京都にスタジオを構えています。
メキシコ
メキシコシティにあるCASA MOEBIUS(カサ・メビウス)というモダニズム建築のスタジオでは、一日の時間の経過に伴い変化する光が様々なアート作品の表情をみることができます。
まさに全身でアートを感じることのスタジオであり創作のアイディアを与えてくれる場所でもあります。
Arpa Studiosの香り
現在、Arpa Studiosで5種類の香りが開発されています。香りは創設者のBarnabe Fillionが世界中を旅をするなかで印象的な場所の香りがモチーフになっているものが3種類あります。
Jochen Holz(ヨッヘン・ホルツ)によるカラフルな吹きガラスが視覚的なスパイスになっています。
ARCO SPETTRO
エチオピアのダロル火山という噴火によりできたクレーター跡に緑色の酸性泉が広がる絶景の場所があります。
スパイシーでほんのり甘いジュニパーとオポポナックスがベースの香りです。グアイアックウッド、ベチバーといった野性的な香りが広がりを与えてくれます。

FOSFORO
創設者のBarnabe Fillionは日本の京都にスタジオを構えるほど、たびたび日本に来日して活動しています。
場所は限定していませんが九州の温泉地帯の香りを表現しています。
フローラルな香りアイリスと甘い香りのサフランが基調になっています。爽やかなプチグレン、セージがフレッシュさをもたらしてくれます。
さらにヒバとアルモワーズが自然的な奥深さを与えてくれます。

RECEDERE
ベルギーのハルの森にはブルーベルという青い花が春の季節の2週間限定で咲き誇ります。
地面一面に覆われた青い花はまさに幻想的な景色です。
エゴノキとネロリのフローラルの香りとリコリスと梅の甘い香りが組みあわされて幻想的なイメージを引き立てます。
石膏、シダーウッド、苔の香りがディープさを追加してくれます。

Arpa Studiosの購入方法
基本的には公式サイトから購入することになるでしょう。
50mlで266ユーロといいお値段なので、まずはサンプルやディスカバリーキットの購入をおすすめします。